Radio-Net Communication "ラジコミ"
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BINGOのギリギリSTRIKE!!!
+ Steven Spielburg スティーブンスピルバーグ +
先々週の12月4日はE.T.の日だったけれども、
今日はスティーブンスピルバーグの61回目の誕生日。
長い間1947年生まれとウソを言っていたけれど1946年生まれ。
よく混同されるのが、ジョージル−カス(George Lucas)。
映画に詳しくなければ、時々どっちがどっちだか迷ってしまうかも。
ジョージルーカスの方が二つ年上だけれど親友同士で
一緒に仕事をすることも多い。
二人ともヒゲを生やしているし、世に出てきた時期もそう変わらない。
ジョージルーカスは今では太ってしまったけれど
どちらかというとシャープな顔立ちでインテリタイプ。
スピルバーグの方が丸っこい顔立ちで人懐っこそうな
気の良いオジさんタイプかもしれない。
代表作はジョーズ(Jaws)、未知との遭遇、E.T.、
インディジョーンズ シリーズ、ジュラシックパークなどなど多作で有名。
10月に取り上げたマイケルクライトンのERでは
マイケルクライトンと共同で製作総指揮をしている。
ちなみに、ジョージルーカスの代表作は、スターウォーズ(Star Wars)や
アメリカングラフィティ(American Graffiti)など・・・。
言わずもがな、アメリカの映画監督。
映画によっては製作総指揮という肩書きが付く。
よく耳にするこの製作総指揮という役割・・・
これって何?という素朴な疑問が浮かぶ。
英語で言うとExecutive Producer。イマイチよく解らない。
一般的にプロデューサーと言うと、企画の立ち上げ、出資者の確保、
資金の流れの管理、監督や脚本家などのスタッフやキャストの選出、
ロケ地の選出などなど・・・。
つまり、企画・立案から映画を商品化して興業までの段取りをする
総合責任者のこと。
スピルバーグの場合、映画の仕事がいっぱいありすぎて時間が無い。
で、監督が出来ない以上、他の人に頼むしかない。
企画を立ち上げてストーリー・脚本を練り上げて、監督を選出。
監督の仕事がはっきりと見えてきた時点でバックグラウンドに下る。
そうすれば、現場に常に居る必要がなくなる。という訳。
スピルバーグは天才肌の映画監督。
12歳になる前に父親の8mmカメラを使って映画を撮り始めている。
その映画は近くのレストランで¢25の入場料を取って公開までしている。
16歳の時には140分にも及ぶ長篇SFアドベンチャー映画を一年掛けて製作。
チケットを売りさばき、地元の映画館で一夜限りの上演をする。
地元の新聞にも「将来有望な新人映画監督現れる」と報じられる。
大学生になり、ユニバーサルスタジオに潜り込むように。
従業員を装い毎日のように内部に潜入。
従業員になりきったスピルバーグは、
多くのTVや映画の制作現場に足を踏み込むようになる。
本当かどうか知らないけれども、
ついには空き部屋を無断で使用し居候状態に。
この辺りはさすが将来の大物監督。
度胸と自らを演出するワザを持っていたのだろう。
こうして、1968年、そこで培った経験と知識を生かして初の35mm映画の
24分の短編映画"アンブリン(Amblin')"を製作。
このタイトルはのちにスピルバーグのスタジオの名前にもなる。
スピルバーグ作品の始めに登場するAMBLIN ENTERTAINMENTのロゴには
E.T.のクライマックスシーンの月夜をバックにE.T.を乗せて空を飛ぶ
自転車のシルエットと一緒に映る。
この短編映画はベニスとアトランタの映画祭で入賞、
当時のユニバーサルスタジオのTV部門の女性副社長に認められ
ユニバーサルとTV映画の監督として7年間の契約を結び経験を積む。
1971年のTV用長篇映画"激突! (Duel)"で高評価を得る。
海外では劇場用映画として公開されスピルバーグの名が知れ渡る。
その後は、ジョーズ(Jaws)、未知との遭遇、E.T.、
インディジョーンズ シリーズ、ジュラシックパークなどヒットを連発。
不動の地位を確立する。
初期のスピルバーグ作品で、ルーカスの雇われ監督的な
インディジョーンズシリーズを除くと、ポスターに人の顔が無いのに気付く。
ジョーズでは泳いでいる女性が描かれているけれども特定の人ではない。
E.T.では少年の手とE.T.の手のみ。
ポルターガイストではTVの前に少女の後ろ姿。
実はスピルバーグの初期の作品の主人公は特定の人間では無く、
あるときはトラックだったり、鮫だったり、宇宙から来たものだったり、
怪奇現象だったり、恐竜だったりする。
登場する人物像は理想の家庭を目指して郊外に移住してきた平凡な人々で
ある種の状況や絵本のような神話的世界観を描いていると言える。
郊外は極端に言えば平和な中流社会を作ろうとしてできた新興住宅街。
異質な物を受け付けられない排他的な社会への皮肉が込められている。
スピルバーグの父親はコンピューターのエンジニアで、
仕事の都合で一家は各地を転々としている。仕事は忙しくストレスも溜まる。
母親はピアニストの夢を結婚で諦めた事を引きずって、
両親は次第に不仲になっていくのを見て自分の部屋にこもるようになる。
郊外で育ったスピルバーグも理想の家庭になるはずだった。
ほとんど母子家庭のような状況だったであろう、幼いときから孤独を味わい、
17歳の時に両親は離婚する。
"E.T."の中では郊外の家庭で父親は不在でほとんど母子家庭状態。
エリオット少年はE.T.という親友に出会い心を通わせることができた。
異質な物を受け付けない大人たちはE.T.を捕まえようとする。
エリオットは空想の中の様に空を飛んで逃げることができる。
"未知との遭遇"の中では、リチャードドレイファス演じる父親ロイは
妻の郊外の単調な日常への不満から鉄道模型にのめり込み隠れ蓑にしている。
やがて現れたUFOの中に入れるのは集まった研究者ではなく
UFOに夢中になった子どものようなロイと母子家庭に育った少年だけ。
信じるものは救われる。
ポルターガイストでは郊外の夫婦の唯一の娯楽のTVが
魔界への入口になってしまう。
幼いころのスピルバーグはTVと映画が心のより所になっている。
創作への世界へのめり込ませた大きな原動力は"孤独"だった・・・。
という話。
って、所で曲を・・・。
スピルバーグのクリスマスにまつわる映画というと
"グレムリン"と"ニューヨーク東8番街の奇跡"。
でも今夜は、変化球。
スピルバーグが最も好きな映画の一つで
1946年の白黒映画"素晴らしき哉、人生!"という映画から。
アメリカ映画協会が選ぶ"アメリカ映画Best100"では11位、
"元気が出るアメリカ映画Best100"では1位に輝く。
ほぼ毎年クリスマスシーズンにTV放映され
もっともポピュラーなクリスマス映画の一つ。
YouTube: It's A Wonderful Life -Ending
この映画を題材にして"フィッシュボーン(Fishbone)"がSKA Tuneを演奏。
映画とは無関係(と思う)、PVには映画のシーンをふんだんに使用。
1987年、クリスマスに向けて4曲入りEPをリリース。
今夜は、映画のクライマックスのラストシーンのセリフを織り交ぜた
Bingo Edition!!!
Fishbone "It's A Wonderful Life (Gonna Have A Good Life)"
Fishbone 101: Nuttasaurusmeg Fossil Fuelin'
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